ツボケアのほほんとブログ

昔ながらの医術のセルフケアと気楽なネタを書き留めているブログです。

季節の変わり目は土用のことなんです

老師、土用にひと息つかないとならないのはナゼです。

昔からそ~なっとるのよ…

納得いきません。
冬の期間きっちり備えて春に種まきを始めてこれからってときに。

気持ちはわかるの。
そのまま次のステップを踏み出したほうが速いなぁ。

そうですよ気が抜けます。

でもな、ココまでがんばってどうよ、疲れとらんの。

そりゃ疲れますよ、でも何かすれば疲れるのは仕方ない。

それで物事を先に進めて疲れてミスとかおこさんかのぉ。

起こしませんよ、他の四人ならいざ知らず。

お前さんがそう言うならおこさんのかもしれん。

それなら私は例外ということでOKですか。

それもいいが、その前にちょっといいかな。

なんです。

ちょっと息吐いてみて。

ハイ。
ふー…

もっと吐いて。

ふー…

まだ吐いて。

…ムリ、息吸わないと。

そうぢゃな、息を吸わないで吐いていられる人はおらんからのぉ。

それはそうですよ。

それが自然、息を吐いたら吸う、吸ったら吐く、すべて陰陽。
土用もおんなじなんちゃ、息も継がずにここまでやってきた、そのままの勢いがこの先も続けられる人はおらんと思うで。おぬしが春の土用は駆け抜けられたとしても、一年通して今のペースで駆け続けられるかどうか。
いずれ腹は空き、力を支える関節は悲鳴をあげ、頭も回らなくなる、とは思わんか。

ならまた冬の間みたいに立ち止まって何もするなと。

いやいや、そーらいっとらん。いままで通りにしておいたらどうかの。余力があるなら、次のステップに備えてちょっとここまでの行動を振り返りながら、とか。

余力ありますよ。

そうぢゃろうな。
その余力でここまで積み上げたものを強固にするための足元固めをする。
というか、土用はそういう足元とか土台が緩む時期になるんちゃ、そのままにしておくとせっかく積み上げたものも崩れてしまう。
だからこそ先へ進めるより隙をなくすことが大切だし、そのための時間が与えられとる。
ちょっとひと息入れて、美味いもの食べて栄養つけて、手足や関節を労って、夏本番には思い通りに動けるように準備しておく、というのはどうかのぉ。

私は何もしないでいるのがイヤなんです、ここまでの積み重ねを失ってしまいそうで。
でも、このまま積み重ねることが逆に危うい、だから失わないためには立ち止まって備えなければならない、ということですか。

ふむ。
春はコツコツと始まりの季節だとしたら、夏は一気にジャンプする季節、やり方がガラリと変わるんぢゃ。
だからそれに合わせる準備を土用の間にしておくのがいいわけ。
積み重ねできたものを固めてしっかりした土台にしてそこからジャンプ、そして秋になったらジャンプした先の実りに手を伸ばして掴むんじゃ。
そういうサイクルの切り替えをスムーズに行うために土用を有効に使うと考えてみてはどうかな、ただ停滞してしまう時間と思わずに。

そういうゆとりある発想は馴染みがなくて。
私はとにかく前に進むのが性に合っているので、物事が動かないとイライラします。

土用は何かうまくいっていない気がしてイライラしてしまうことも起きやすいのぉ。

そうなんですね。

とにかく、いままでしてきたことは続けておいて、同時にその足元を見直して土台がためもする、次のステップは夏からにしておく、という感じで過ごしてみてはどうかの。

…わかりました、心がけてみます。

よろしく頼むよ。